公開イベント

記録写真:

2012年11月24日(土)に、ひと・まち交流館 京都で行われた「第3回フォーラム in 京都」の記録写真です。

ひと・まち交流館 京都 大会議室

冒頭で主旨説明をする、鈴木祥之 委員長

会場には200人強の人が集まりました

実験の概要について説明する、実験検証部会 後藤主査
(発表時に会場が暗く、画質がよくないことをご了承ください)

実験結果の概要について:実験検証部会 向坊委員

試験体の損傷:実験検証部会 小笠原委員

実験の事前・事後解析:設計法部会 松本委員

柱脚の滑り量の計算:設計法部会 長瀬委員

実験結果の設計法への反映について解説する、設計法部会 齋藤主査

熱心に聞く参加者

質疑応答の時間。最初の質問者は、この委員会の成果が本当に実務者が使えるものになるのかという質問をされました。

それに答える鈴木委員長。石場建て構法を含め、実務者が使いやすい伝統構法の設計法をつくることが、この委員会の目的なので期待していて欲しいとのこと。

二人目。この検討委員会の主要メンバーの一人が主査となって編集された伝統的構法の構造設計の指針が、来年2月に日本建築学会から発刊される予定だということが、会場にいる参加者に伝えられました。この検討委員会とは違う内容のものが、先行して世に出ることによる混乱をさけるため、実務者側から学会に対し、この書籍の発刊中止、もしくは延期を求める意見書を出すので、志を同じくする人は連名してほしいとのこと。

学会による指針の発刊と、それに対する意見書提出の話に聞き入る参加者たち

三人目の質問者。実際に仕事で建てる住宅の偏心率を、今年9月の実大震動台実験の試験体と同等の偏心率に納めるのは難しいように思うが、そのことについてどう考えているか。

偏心率0.15程度までなら大丈夫だろうと答える、設計法部会 齋藤主査

四人目の質問者。この3年間の成果をまとめた報告会のようなものを、今年度末に開催する予定はないのか。また、全国の伝統的構法関係者が協力して、ようやくここまで来たのに、さきほどの学会指針のように、今後、研究者などからの激しい抵抗があることが予想されるので、がんばってほしい。この会場にいるみなさんもぜひ行動をしてほしい、とのこと。

今年度末は報告書をつくるのに忙しく、予算もないので報告会を開くことはできない。だが来年度に、報告会、勉強会などを開催し、広めていかなくてはならないだろう。来年度の予算がまだ決まっていないので、国交省としても確約はできないようだが、その必要性は認識していると聞いている。

最後の質問者。今回の試験体は軸組の部材が太く、床板も厚かったが、自分たちが普段作っている京町家的な建物は、各部材がもっと細い。このようなものは今後建てられなくなるのか?

構造の軸線が要所にきちんと通っていれば、今回の試験体ほど部材の厚みや太さはなくても良いのでは、と答える、設計法部会 齋藤主査

われわれは、この3年間の研究の成果がきちんと告示化されるまで頑張っていくので、みなさんも応援してほしいと、参加者に話す鈴木委員長