近山スクール名古屋2004 第三回フィールドワーク
日時:平成17年1月14日(金)14:00〜17:00
講 師 麓 和善 氏
2003年9月20日に解体修理中の現場見学会2003MOKスクール名古屋
にて訪問してから2回目の見学となりました。
前回は、小屋組材の補修・組み立て等の木工事を見学させて
いただく機会を得、受講生の方の中には、この時に勇壮な小屋組を間近
にご覧になった方も多いかと思います。
今回は、絵図に残された寺院建築の江戸時代の姿を残しつつ、
耐震的にも考慮され、貴重な文化財として蘇った本堂を拝見することができました。
蓮教寺は、浄土真宗高田派のお寺で、『尾張名所図絵』〔天保12年
(1841)刊〕にも紹介された尾張を代表する名刹です。境内には本堂〔宝
暦8年(1758)〕・庫裏〔宝暦13年〕・書院〔文化9年(1716)〕・山門
〔同〕他が、江戸時代のまま今日まで残っており、いまだ指定はされて
いないものの、貴重な文化財といえます。
本堂の修理は、名古屋工業大学大学院教授の麓和善先生の指揮の下、
平成14年4月に解体工事に着手し、平成16年10月に竣工しました。
今回の見学会では、まず書院において工事の経過と調査内容をスライド
を使って解説していただき、次に修復が完了した本堂を見学しながら、
江戸時代の技法や、文化財としての補修方法について解説をいただきま
した。また、境内には、麓先生設計の茶室・茶庭もありました。
国宝を修復される襖絵師さんや奈良からの瓦師さん、漆塗りの塗師さん
などの現代の名工の匠の修復技術についての解説もパワーポイントで
なされ、現場でそれを確認できたことは非常に有意義であったと思います。
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